債権者一覧表の書き方(4)債務額の記載方法

債権者一覧表の「債務額」の欄には借金の金額を記載することになりますが、契約時の利率や契約の本数によってはその金額に微妙な書き方の違いがあります。

契約の本数が1つならば、その借金残高を記載しておけばよいですが、契約の本数が複数である場合(たとえば1社からキャッシングとショッピングを利用しているような場合)には、その契約ごとに債務額を分けて記載する必要がありますし、利息の契約が利息制限法の上限金利を超過するものであったような場合は、利息制限法の利率に従って再計算をして算出される債務額を記載しなければなりません。

このように、簡単そうで意外と書き方が難しいのが債権者一覧表の債務額の欄になります。

そこで、ここでは債権者一覧表の債務額の記載方法について考えることにいたしましょう。

なお、自己破産の他の書類の作成方法についてはこちらの目次ページから必要な書類のページに移動してご確認をお願いします。

自己破産申立書作成マニュアル(目次)

利率が制限利率を超えるときは引き直し計算した後の金額を書く

貸金業者などの利息が利息制限法という法律の上限を超えている場合は、利息制限法に従って再計算した金額を記載しなければなりません。

利息制限法の条件利息は最高で20%となっていますから、利率が20%を超える契約である場合には利息制限法による再計算(引き直し計算)を行う必要があります。

利息の再計算は、「利息制限法による引き直し計算ソフト」を利用すれば簡単にできますのでインターネットなどで適宜なソフトを入手して計算してください。

なお、個人的には借金問題に詳しい弁護士さんなどが作っているこちらのサイトで配布している無料の計算ソフトが信頼性が高くオススメです。
名古屋消費者信用問題研究会

※ちなみに、利息の再計算についてはこちらのページでも解説しています。

自己破産を選択する基準は? | 自己破産ねっと!

 

契約が複数ある場合は契約ごとに分けて記載する

貸金業者などからの借金で契約が複数ある場合には、それぞれの借金ごとに分けて記載します。

契約が複数ある場合とは、例えば銀行からマイカーローンを借りた後に全く別のカードローンでお金を借りるような場合が当てはまります。

例えば、A銀行のB支店から車の購入代金としてカーローンで100万円を借りた後、結婚式の費用として別の金銭消費貸借契約で50万円を借りたような場合です。

車の購入代金の名目で借りた借金が60万円、結婚式の費用の名目で借りた借金が30万円残っているとする場合のA銀行に対する借金は、合計90万円となりますが、記載例としては次のようになります。

番号債権者名住所債務額~
 A銀行(B支店) 東京都千代田区〇〇60万円~
 同上 同上30万円

この場合、「債権者名」と「住所」は同一なので、「同上」と記載して省略します。

また、同一の債権者であっても債務が複数に渡ることになるので、番号の欄に「1-1」「1-2」と記載して、債務が複数あることを明示します。

 

同一債権者でもキャッシングとショッピングは分けて記載する

同一債権者からの借入であっても、信販会社のカードの利用のように、その借入が「キャッシング」と「ショッピング」の枠に分かれているような場合は、それぞれ別個の契約として別々に記載する方がよいでしょう。

例えば、信販会社のBカードのショッピングとキャッシングの機能が付いているクレジットカードを利用して、50万円のハンドバックを購入し、なおかつキャッシングで30万円借り入れを行っているとします。

ショッピングは40万円、キャッシングは20万円の残額がある状態で自己破産する場合の債権者一覧表の記載例はこんな感じになります。

番号債権者名住所債務額~使途備考
Bカード 〇市〇区…40万円☑ 購入平成○年〇月
バッグを購入
 同上 同上20万円☑ 生活費

前述の場合と同様に、この場合も「債権者名」と「住所」は同一なので、「同上」と記載して省略します。

ショッピングとキャッシングは別個の借り入れとなるので使途の欄や備考の欄もそれぞれ上記のように異なる記載となります。

また、同一の債権者であっても債務が複数に分かれることになるので、番号の欄に「1-1」「1-2」と記載して、債務が複数あることを明示します。

なお、使途や備考の欄の記載方法についてはこちらのページを参考にしてください。

債権者一覧表の書き方(6)使途の欄の記載方法

債権者一覧表の書き方(7)備考の欄の記載方法

なお、契約が複数ある場合には「借入・購入の日」の欄もそれぞれ別個に記載する必要があります。

≫≫債権者一覧表の作成手順(5)借入・購入等の日の記載方法

 

利息や遅延損害金がある場合

債権者一覧表の債務額(債権額)の欄には、基本的に借金の元金だけでなく、利息と遅延損害金を合計した金額を記載します。

もっとも、債権者によっては送付されてきた債権調査票に元金だけの記載しかなく、利息や遅延損害金が記載されていない場合があります。

債権調査票の書き方(自己破産の債権者になった場合の対処法)

そのような場合は、利息や遅延損害金の金額が判然としませんので、借金の元金のみを記載しておけば問題ありません。

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