無料の法律相談会に行っても悩みが解決しない本当の理由

皆さんは無料の法律相談会に行ったことはあるでしょうか?

法テラスや市役所の無料相談会など、弁護士や司法書士が無料で法律相談を行っている場所は数多くあります。

実際に無料相談を受けたことがある人はわかると思いますが、無料相談会で弁護士や司法書士に相談を受けてもらったとしても、相談が終わった時点でそれまでの悩みが「スッキリ解決した」と思えたことはないのではないかと思います。

実は、このスッキリと悩みが解決しないのには、ちゃんとした理由があります。

というよりも、そもそも無料の法律相談会というものは、相談者の悩みをスッキリと解決させてはならない、とある事情があるのです。

ということで、今回は、なぜ無料の法律相談会に行っても悩みが解決しないのか?ということについて考えてみることにしましょう。

30分という時間が短すぎること

無料の相談会の時間は一般的に30分と定められています。

相談を受ける弁護士や司法書士の側からすると、この30分という時間はとても短すぎます。

相談する側の人は法律の素人ですから、法律について何も知らない人の話を聞いてからその内容を把握し、法律的な問題に置き換えて考えるという作業をしなければなりません。

そうなると、30分という短い時間ではどこまで相談者の話していることを理解できているか、正直に言って不安が残ります。

万が一、相談者の話を中途半端に理解して間違ったアドバイスを与えてしまったら大変なことになりますから、どうしてもあいまいな回答にならざるを得ないことも多いのが無料法律相談の実情です。

 

無料の相談会では「こうしなさい」という答えは出してもらえない

あまり大きな声では言えませんが、弁護士や司法書士が行う無料相談のマニュアルでは、相談者に断定的な言い回しで答えを出してはいけないということになっています。

これは、万が一その答えが間違っていたときに、相談者に訴えられるというリスクを最小限に抑える必要があるためです。

弁護士や司法書士は無料相談会に出席する前に無料相談に関する講習を受けるのことが多いのですが、その講習では断定的な回答をしないようにという指導を受けるのが一般的です(※実際、私が参加した事前の講習でそのような指導を受けました)。

前述したように、無料相談会は30分しか時間がありませんから、その短い時間で相談者の法律的な問題を理解して的確な解決方法を提供することは、決して容易な作業ではありません。

もし、相談を受ける弁護士や司法書士が相談者の話を中途半端に理解して相談者にズレた回答をしてしまったら、相談者はそれを鵜呑みにして何らかの行動を行ってしまい、大きな損失を被ることもあり得ます。

そうなると「あの相談会で弁護士(司法書士)に言われたとおりにしたのに、こんな損害を受けてしまったではないか、あの法律相談会を主催した弁護士会(司法書士会)や法テラスを訴えてやる!!」となってしまいますから、相談を受ける側としては断定的な判断を下すことは大きなリスクになるのです。

そのため、弁護士や司法書士が無料相談を行う際には、弁護士会や司法書士会の方から、「断定的な答えは極力避けるように」という指導がなされるのが通常です。

こういう事情があるので、無料の相談会に行っても弁護士や司法書士から「こうしなさい」「ああしなさい」といった断定的な回答を得られることは、まずありません。

その結果、相談を受ける側からすると「スッキリ解決しない」ということになってしまうのです。

 

無料の相談会をはしごしても解決しない

私も、過去に市役所やデパートで定期的に行われている無料相談や、法テラスの無料相談会などを何度も受け持った経験がありますが、そういう所で相談を受けていると、無料の相談会に何度も足を運んでいるような人に結構出合います。

法律相談の途中で、「この間相談した弁護士にはこう言われた」とか「行政書士に相談したらこういわれたからこうした」とかいう人が結構います(行政書士が法律相談を受けてもいいのかという問題はココでは議論しませんが・・・)。

しかし、無料の法律相談をどんなに回ってみても、解決することはありません。

なぜなら、前述したように無料の法律相談会では、相談者に訴えられるリスクを抑えるため、断定的な答えを出すことがないからです。

無料相談会の答えとしては、どうしても一般的な回答や、当たり障りのない回答しかできませんから、どれだけ無料相談会をはしごしても、キチンとしたアドバイスを受けられる可能性はないのです。

なので、本当に問題を解決したいと思っている場合は、無料の法律相談会ではなく、自分で弁護士なり司法書士なりの事務所に足を運んで相談をする必要があります。

無料の相談会は、弁護士なり司法書士なりの事務所に相談に行く前に自分の問題を整理するために利用するものだと思った方が無難です。

無料の法律相談会は、問題を解決する場ではないということを知っておくことは、意外と重要なことですので覚えておいて損はないでしょう。

弁護士や司法書士はなぜ無料相談をやりたがるのか?

 

なお、弁護士や司法書士の事務所に直接相談に行った場合でも、その弁護士や司法書士の事務所で「法テラスの無料相談」を利用することが可能ですから、費用の心配をする必要はあまりないと思います。

≫ 債務整理で法テラスを利用する場合、法テラスに行く必要はない?

 


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