自己破産の添付書類(13)戸籍謄本や遺産分割協議書など

自己破産の申立をする際に、自己破産をする人が相続人となるような相続が発生している場合には、その自己破産申立書にはその相続に関係する書類などを添付しなければなりません。

これは、自分が相続人となるような相続が発生している場合には、何がしかの財産を相続する可能性があり、その相続した財産は自己破産の手続きでは「資産」として債権者に分配されるべきものと言えるため、裁判所や破産管財人の調査の対象となるからです。

資産目録の作成手順(15)相続財産の欄の記載方法

ちなみに、「相続が発生している場合」とは、具体的には自己破産する人の親や妻、結婚しておらず子供もいない兄弟姉妹などが死亡した場合をいいます。

そこで、ここでは自己破産の申し立てをする際に、申立人に相続が発生している場合に必要となる書類の収集方法などについて考えてみたいと思います。

なお、自己破産申立書の作成方法についてはこちらの目次ページから必要な書類のページに移動してご確認をお願いします。

自己破産申立書作成マニュアル(目次)

遺産分割協議が終了している場合

自己破産の申立前に相続が発生し、すでに遺産分割協議を行っている場合は、その遺産分割協議を行った際に作成した遺産分割協議書をコピーして添付すれば問題ありません。

遺産分割協議を行っている場合は必ず遺産分割協議書の写しが必要となりますので、たとえその分割協議の中で自分が一切の遺産を「相続しない」としている場合であっても、「遺産を相続していない」ということを証明するため遺産分割協議書の添付が必要となります。

たとえば、Xが死亡し、その子ABCDの4人が相続人となる場合で、遺産分割協議を行った結果相続財産の全てをDが相続するということで話し合いがまとまったとします。この場合にAが自己破産する場合には、ABCD4人で行った遺産分割協議で作成した遺産分割協議書の写し(コピー)が必要となります。

ちなみに、このような事例では遺産を相続するDのみが遺産分割協議書を所持している場合も多いと思いますので、そのような場合はDに連絡してコピーを取ってからAの自己破産申立書に添付する必要があるでしょう。

なお、裁判所によっては、遺産分割協議が自己破産の申立より2年以上前に行われている場合は遺産分割協議書の添付は必要ないという取扱いをしているところもありますので、申立前に裁判所などに電話して確認しておくのもよいかと思います。

遺産分割協議が終了していない場合

相続は発生したものの遺産分割協議がいまだ行われていないような場合は、被相続人(亡くなった人)の除籍謄本と自己破産する人の戸籍謄本を添付することになります。

「遺産分割協議が行われていない場合」とは、たとえば被相続人に目立った財産がないため相続人の間で遺産相続についての話し合いを特にしていない場合(ほとんどの場合はこれ)や、相続財産はあるものの特に話し合いをする必要性がないためそのままの状態にしてある場合(たとえば両親が亡くなった後、なんとなく長男が遺産を管理しているような場合)などがあります。

このように、何らかの理由で(または特に理由なく)遺産分割協議が行われていないような場合は当然、遺産分割協議書も作成されていません。

しかし、相続が発生した事実は裁判所に申告しなければなりませんので、被相続人の除籍謄本(被相続人の本籍地の市町村役場で取得できる)と自己破産する人の戸籍謄本(自己破産する人の本籍地の市町村役場で取得できる)を添付することになります。

なお、このように遺産分割協議が未了の場合は、自己破産の申し立てが受理されたあとに破産管財人が遺産の調査を行い、資産価値のある遺産がある場合は破産管財人が他の相続人との間で遺産分割協議を行うことになります。

戸籍の取得方法

戸籍謄本や除籍謄本はその戸籍のある市町村役場でしか発行していませんので、たとえば両親の本籍地が大阪にある場合には、大阪市役所でしか両親の戸籍謄本や除籍謄本は発行してもらうことができません。

もっとも、戸籍や除籍は郵送でも取得することができますので、県外に本籍地がある場合でもわざわざその本籍地に行く必要はありません。

郵送で戸籍や除籍を取得する場合は、自分が取得したい戸籍を記載した書面に郵便局で発行してもらう定額小為替(1000円程度でよい)と切手、返信用封筒を同封して、取得したい本籍地の市町村役場の戸籍係に郵送します。

郵送での取得方法がわからない場合は、その市町村役場に電話で確認すると親切に教えてもらえます。

 


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