資産目録(説明書)の作成手順(9)生命保険等の欄の記載方法

自己破産の申し立てをする際において、生命保険や自動車保険に加入している場合はその加入している保険について申立書に記載しなければなりません。

これは、生命保険などの保険は解約した場合に解約返戻金と呼ばれるお金の払い戻しが行われる場合があり、その解約返戻金は「資産」としての価値があるためです。

≫ 自己破産で生命保険の解約返戻金はどうなるの?

そこで、ここでは自己破産申立書の資産説明書(資産目録・財産目録)の記載事項のうち、「保険」の欄の記載方法(書き方)について考えてみることにいたしましょう。

なお、自己破産申立書の作成方法についてはこちらの目次ページから必要な書類のページに移動してご確認をお願いします。

自己破産申立書作成マニュアル(目次)

資産目録(説明書)に記載すべき「保険」とは?

資産説明書(資産目録・財産目録)に記載すべき「保険」とは、生命保険だけでなく、傷害保険や養老保険、自動車の任意保険や火災保険、損害賠償保険など、すべての保険を指します。

 

自己破産の申し立てをする人が「契約者」であること

資産説明書(資産目録・財産目録)の「保険」の欄に記載が必要となるのは、基本的に「自己破産の申し立てをする人」が「契約者」となっている場合です。

例えば、A・B・C・Dの4人が同居する世帯のAのみが自己破産する場合はAが契約者となっている保険だけを申立書に記載すればよく、B・C・Dが契約者となっている保険については記載する必要はありません。

ただし、Aが「契約者」となっている場合には全て記載する必要がありますから、たとえ保険の被保険者や保険の受取人がB・C・Dになっている場合であっても、Aが契約者となっている場合は記載が必要となります。

反対に、Aが被保険者や保険の受取人になっている場合であっても、契約者の名義がB・C・Dになっているような保険についてはAの自己破産申立書に記載する必要はありません。

 

「自己破産する人以外」が「契約者」となっている保険であっても、資産説明書(目録)の「保険」の欄に記載が必要になる場合がある

前述したとおり、基本的には自己破産する人以外が契約者となっている保険については資産説明書(資産目録・財産目録)の「保険」の欄に記載する必要はありません。

ただし、たとえばA・B・C・Dが同居する4人家族の世帯でAのみが自己破産する場合に、Aがその子であるC・DのためにCやDの名義で保険を契約しているような場合(契約者はCやDの名義になっているが、保険料は全てAが支払っているような場合)には、名目上の契約者はC・Dであっても実際に保険料を支払っているのはAであり、実質的な契約者はAであると言えますから、CやDが契約者となっている保険についても「Aの保険」として資産説明書(目録)の「保険」の欄に記載する必要があります。

なお、このような場合は裁判所に実質的な契約者がAであることを説明するため、別途上申書を作成して添付しておいた方が良いでしょう。

〇〇地方裁判所破産係 御中

上申書

申立人 A ㊞

CおよびD名義の保険を記載している件について

 資産説明書の保険の欄に「C」および「D」名義の保険を記載しておりますが、これは契約の当初からすべての保険料を申立人である私が支払っているためです。

この保険は、子供に万一のことが起こった場合に医療費などで困ることがないように、私がC・Dの名義で契約していたものでございます。

C・D名義の保険については、契約者がC・Dとなっていますので本来は申立書に記載する必要はございませんが、実質的な契約者は申立人である私と言えるものであり、解約返戻金の実質的な受取人が私であるということもいえる状態であると思料いたしましたので、念のため資産説明書に記載した次第でございます。

以上

 

 

申立前に解約や失効した保険についても記載する

申立前に解約した生命保険や、保険料の不払いで失効してしまった保険についても、資産説明書(資産目録・財産目録)の「保険」の欄に記載しなければなりません。

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