自己破産する会社代表者が会社の保証人だと取引先にバレる?

個人経営や同族経営の会社代表者(経営者・社長)個人が自己破産する場合には、その個人の自己破産が会社に悪影響を及ぼさないか気になるところです。

しかし、法律上は「会社」と代表者「個人」は全く別の人格として扱われますから、基本的に個人の破産が会社に影響を及ぼすことはありません。

ただし、代表者個人とその経営する会社の間で一定の法律的な関係性が生じている場合には、代表者個人の破産手続きが会社に対して影響を与える場合があります。

たとえば、「会社が取引先から金銭を借り入れる際に会社代表者がその借金の保証人になっている場合」です。

このような状態にある場合に会社代表者が自己破産の申立を行うと、会社の取引先に代表者が自己破産することが知られてしまうので注意が必要となります。

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会社が取引先に負担している借金の保証人になっている会社代表者が自己破産するとその自己破産が取引先にバレる理由

自己破産の申立書には負債のある債権者をすべて記載しなければなりませんが、その債権者には自分が保証人となっている債権者も含まれることになります。

≫ 債権者一覧表の書き方(9)保証人等一覧表の記載方法

≫ 債権者一覧表の書き方(2)債権者名の記載方法

たとえば、AがXから借りた借金についてBがAの保証人になっている場合、Bが自己破産する場合にはXを債権者として申立書に記載しなければなりません。

これは、Bが自己破産するとBの借金はすべて免責(返済が免除されること)されることになり、BがXに対する保証債務も免責の対象となってXはBからお金を回収することができなくなるからです。

保証人が自己破産すると、その保証債務の債権者は保証人からお金を回収できなくなりますから、保証人が自己破産する場合にはその保証債務の債権者を保護するために保証人の債権者として自己破産の手続きに含めなければならないのです。

保証債務の債権者を自己破産の手続きに含めると、裁判所からその保証債務の債権者に宛てて「あなたがお金を貸している人の保証人が自己破産することになりましたよ」という通知書が送付されることになります。

そうなると当然、保証債務の債権者に保証人が自己破産することが知られてしまうことになります。

この点「会社が取引先から金銭を借り入れる際に会社代表者がその借金の保証人になっている場合」にも同様のことが考えられます。

会社が取引先から金銭を借り入れる際に会社代表者がその借金の保証人になっている場合に、その会社代表者が自己破産の申立をする場合には、その自己破産申立書の債権者一覧表に、会社がお金を借りている取引先を「債権者」として記載しなければならないことになります。

なぜなら、前述したように、このような場合に会社代表者が自己破産してしまうと、免責によって会社代表者の負債はすべて返済が免除されることになりますから、もし会社が借金の返済ができなくなったとしても、取引先は会社代表者に対して借金の支払いを求めることができなくなってしまい、取引先が損失を被ってしまうからです。

取引先を会社代表者の自己破産申立書に「債権者」として記載すると、その取引先に対して「おたくがお金を貸している会社の保証人になっている会社代表者が自己破産することになりましたよ」という通知書が発送されることになります。

そうなると、たとえ会社の代表者個人が自己破産する場合であっても、その代表者が経営する会社の社会的信用は失墜してしまうかもしれません。

このように、会社代表者が自己破産する場合には、その代表者と会社の関係性によっては取引先に自己破産することが知られてしまうので注意が必要となります。

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